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水うちわとは
その透明な美しさは、原料の手漉き紙の薄さと強さにかかっています。

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「かみのめぐみ」ダイジェスト
~水うちわ制作工程
(c)yamakawa naoto

その透明な美しさを手にすると、誰もが「え?これが和紙で出来ているの?」との驚きの声を上げる「水うちわ」。
 家田紙工のオリジナル水うちわは、手漉き和紙問屋だからこそ、美濃手漉き和紙(雁皮紙)にひたすらこだわり、ほとんどを天然素材使用の、すべて手作りの極上「水うちわ」です。ちょっとお値段も高くなりますが、本物の良さ、美しさを味わっていただければと思います。
 そもそも、水うちわとは、うちわの骨(竹)に、雁皮紙(がんぴし)という非常に薄い紙を貼り、専用のニスを塗って仕上げてあるのが大きな特徴です。ニスを塗る事により、透明感が出て、涼しげなうちわに仕上がります。
 見た目が透けているのと、昔は水につけて気化熱で涼むという方法で涼をとったことから、「水うちわ」と呼ばれているという説や、透明な水のよう… というところから その名がついた、という説もありますが、いずれも、美濃の手漉き和紙、そして豊富な竹林、長良川の鵜飼を始めとした岐阜ならではの川文化から生まれたものです。

水うちわに使用される雁皮紙

 透明に透ける「水うちわ」。この団扇に張ってあるのは、美濃の手漉き和紙職人のコルソヤードによる、雁皮(ガンピ)紙と呼ばれる正真正銘、本物の「美濃手漉き和紙」です。  雁皮紙とは、文字通り雁皮と呼ばれる植物の皮を使って漉く和紙です。この植物の繊 維は、手漉き和紙で一般的に使われる「楮」のそれよりも細く繊細です。それ故に雁皮 を漉いた和紙は強く、均一かつ透明感のある和紙に仕上がります。
 かつては、「謄写版」または「ガリ版」と呼ばれた印刷機で使用された原紙「ガリ版 原紙」としても、数多く製造されていました。 しかし、最近では、厚いものを除いて はいつの間にか作られない存在になっていました。
 その理由は謄写版原紙としての需要が無くなった事も一因ですが、雁皮紙が、漉き手泣かせな紙でもあるからが大きな理由です。手漉き和紙を作る時に最も時間を費やす作 業は、和紙を漉く時ではありません。その和紙を漉くための下準備、準備作業である原料の処理の時なのです。
 綺麗な和紙を漉くには原料も綺麗にする必要があります。例えば一般 的には、漂白剤 を利用して、ゴミも白くして見えなくしてしまえば簡単ですが、コルソヤードの作る和 紙にはそんな「ごまかし」はいっさいありません。  彼らは、雁皮の細い繊維についた塵を、冷水の中、手で1つずつ丁寧に取り除き、長 い時間をかけて、原料の下準備を行います。こうして、はじめてフイルムと間違える程 の透明感のある、とても薄く漉き上げた雁皮紙が完成し、その紙を張る事によって、美しい本物の水うちわを作り上げることが可能となりました。

透明感と強度を出す天然ニス

「水うちわ」は、水につけて、濡れた団扇を扇いだ時に飛ぶ水しぶきを楽しむ風流な遊びも味わえます。
 まるで「水饅頭」の様につるりとした透明感と、水に濡れても破れない強さを出すために、団扇には特別なニスが塗られています。 「ニス」と聞くと、何となく化学的な有機溶剤を使った石油製品を想像される方が一般的ですが、実は「水うちわ」に塗ってあるニスは天然のものなのです。
 あの世界的に有名なバイオリンや、身近なマーブルチョコレートなどの表面にも塗られたりしているものと同じもので、美味しくはないですが(!?)、口に入れても安全なものなのです。(水に強いからと言っても、長時間水に浸けたまま放置すると白濁するのでご注意ください)

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